突然だがおれは悲しいんだ。
この世にギタリストを名乗る人間は腐るほどいる。
そして、みんなそれなりに有名なギタリストを聞き込んだことだろう。
ジミヘン、クラプトン、ジェフベック、ジミーペイジなど、
ギタリストが通る道には必ずしも偉大なギタリストたちがいる。
だがしかし、どうしても言わせてくれ。
「なんでエディヘイゼルの名前が挙がってこないんだ!」
「どんなギタリスト好きなの?」
「んー、ジミヘンとか」
「あっ!じゃあエディヘイゼルも!?」
「は?誰それ?」
誰それじゃねえ。
ジミヘン聞くならエディヘイゼルも忘れてはいけない。
Eddie Hazel
1950年4月10日 生 米ニューヨーク州ブルックリン
1967年、17歳のときにジョージ・クリントンに誘われパーラメント(後にファンカデリック)で活動開始。1970年発表のサードアルバム「Maggot Brain」で才能を開花させます。
その後も「One nation under a groove」などPファンクの歴史に残るアルバムでリーダーシップをとりますが、次第にドラッグにのめりこむようになります。1992年12月23日42歳で肝不全により死去。
いいギタリストなのにドラッグなんかやりやがってもったいない。
確かにしょうがない、ぼくもギターマガジンやヤングギターなどを読みこんで生きてきたが、
大きく取り上げられたことなんてない。
いや、さすがにあったかもしれんが、気づかないレベルだ。。
なぜだ。
だからどっちかといえば、ギタリスト道にとっては迷走だ。
迷走していたギタリストは知っているのかもしれない。
エディヘイゼルなど普通にギターやっていれば出会うことはない。
たぶんいい青春を過ごしたんだろうな。
ぼくなんて10代の頃から、こんな迷走かまして周りが誰も知らないギタリスト聞いていたのだから。。
まったく、ぼくの青春返せよ。
そうだ、君が正解なんだ。
普通に生きていれば出会うことはないんだよ。
ジミヘンやジミーペイジの話で盛り上がっている方が青春である。
だから、あまり馴染みのない名前かもしれんのは認めざるを得ない。
ファンクなサイケデリックギター
そんなエディヘイゼルなんだが、
主に1970年代前半にPファンク軍団の一員として、ファンカデリックというバンドのギタリストとして活躍し、
多くの曲でボーカル・作曲を担当、ファンク、ブラックロック創成に携わったギタリストだ。
Pファンク軍団とは見るからにサイケな頭がいかれてるんだろうなと思わせる衣装を着てファンクを鳴らす軍団だ。
あの志茂田景樹先生の50倍はサイケな衣装だろう。
見た目はかなりやべえ。
現代の原宿なんかもかなりファンクなカッコした奴もいるが到底かなわねえレベルだ。
これがPファンクのボスのジョージクリントンだ。
そう、見た目は完全にぶっ飛んだホームレスだ。
しかしそのファンクな楽曲たちは、デラソウルやスヌープ・ドッグ、ドクタードレーなどブラックミュージック界隈でもリスペクトされサンプリングされまくっている。
このファンカデリックとギターのエディヘイゼルがいたからこそ、あのレッチリが誕生したといっても過言ではないぞ。
ジョンフルシアンテの演奏はエディヘイゼルの影響を色濃く感じることができるし、ソロアルバムではまんまパクッた、、いやインスパイアされてる曲もある。
それがこの曲だ。
全編にわたってギターインストの曲。
サイケデリックな歪んだギターの轟音が際立つ。
聴いてもらえばピンとくるだろうが、エディヘイゼル自身はジミ・ヘンドリックスの影響を強く受けていた。
卓越したセンス・技術を持ち合わせ、ファズ、フェイザーやディレイといったエフェクターを多様している。
ハードかつ黒人音楽の独特のノリを持ったファンクなギターサウンドは、ギタリストにとっても憧れを抱くほどのスタイルだ。
もしジミヘンを聴くのならエディヘイゼルも聴いておくれ。
知名度は確実に低いが、聴く価値はあるだろう。
卓越したセンスにファンクなギターがとても心地よい。
随所にみられる歪んだギターソロは多くのギタリストにも好まれると思うんだ。