浅井健一とエンジニアブーツとスウェードと僕の心を取り戻すために。

ロックンロールにはやっぱりエンジニアブーツ。

エンジニアブーツと言えばウエスコ、チペワ等々、ブランドが沢山あるけど、
エンジニアブーツと言えばレッドウィングと思い浮かべる方が多いんじゃなかろうか。

それぞれのブランドには、それぞれのバックボーンカルチャーが存在しているもんだが、
気がついたときにはワタシはレッドウィング一択である。

ぺコスブーツやアイリッシュセッターも、もちろんいいんだけど、
ロックンロールにはやっぱりエンジニアブーツだろう。
異論は認めん。

それはやはり、ロックンロールに目覚めた時に、ライブハウスで演奏しているロックンロールな兄ちゃんたちがエンジニアを履いていたからだ。
ギターを弾いているその姿の足元に目をやると、凄まじい存在感を放っていたのである。
ステージを降りれば、バイクに跨りエンジニアブーツで街を走る。
そんなこんなでレッドウィングに憧れを抱くようになり、ワタシも足を入れるようになったわけだ。

そういえば先日、バイクで事故にあったんだけどさ、
幸いたいしたことないんだけど、このブーツ履いてなかったら足の指砕けてたわ。
ちょっぴりブーツの先っぽも変形しちまったよ。

普通に歩いてるとワケわかんなほど重い。
好きでも、本当に履きたくない時もある。
マジで疲れるんだよ…
でも、バイクに乗るときはなんだか守られているような安心感があるから夏でも冬でもバイクに乗るときはコイツ一択だ。

浅井健一とエンジニアブーツ。

そしてワタシのブーツ好きを加速させたのは、紛れもなく浅井健一である。
90年代ロックシーンに強烈な存在感をもたらしたバンド、ブランキージェットシティのボーカルギターの浅井健一だ。
そう、ワタシたちのベンジーだ。

この曲、クリスマスと黒いブーツは、文字通りブーツの歌。

この曲でベンジーは

「歪んだこの世界に 染まっちまったらおしまいだぜ」

と歌っている。

自分は昔と何も変わっていない。
純粋なまま。
変わってしまったのは僕じゃない。
君たちだ。
僕はこの世界に染まらない。

強烈な演奏に乗せ、世間に媚びないその姿。
そして、このような純粋な心を持ち合わせているベンジー。

純粋に好きなことをして好きなものを身につければいい。
そんなことを教えてくれたような気がして、初めてブランキーを見たときには衝撃でぶん殴られたようだった。

黒いブーツというと、レッドウィングで言えば90年代は『PT91』
現行のレッドウィングの定番エンジニアといえば、クロムレザーを使用した『2268』だろう。
それらは、エンジニアブーツの王道である黒い革のスタイルのブーツだ。

ワタシは、エンジニアといえば黒ブーツしか頭になかったんだけど、ベンジーはある時から、
ベージュのスウェード素材を使用した『8268』を履いている。

それまでは茶色のスウェードのエンジニアなんて何がかっこいいんだよとか思っていたんだけど、すかさず入手。
そうだ、ワタシは影響を受けやすい男である。

でも、影響受けてると悟られたくないから、ベンジーとはまた別のスウェードモデルをチョイス。

ブーツに限ったことではないけど、
ベンジーやブランキーの照井、中村の独特の音楽と尖った存在感、そしてファッションも凄まじくかっこいい。

今では、スウェードのエンジニアって、ベンジーを象徴するアイテムだ。
そしてボロボロになるまで履き続ける。
そのボロボロ具合がまたクールなのである。

ベンジーの曲には『ブーツ』という歌詞がよく出てくる。
それほどベンジーにとってみれば、身近な物なんだろう。

ここまでブーツのことを書いてきたけど、
今となってみればブランキーもベンジーもブーツもバイクもギターもロックンロールも、
ワタシにとってはなくてはならないものである。

朝がきたらパンをかじり、黒いブーツで灰色の空の下へ旅立つのさ。
僕の心を取り戻すために。

命は投げ捨てるもの。 馴れ合いは好きじゃないから誤解されてもしょうがない。

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