ただ鉄の塊に乗って、自分の命揺らしているだけ。

眠れない夜はいつものことだけど、少し気分を変えるために走ることがある。
無理やり眠ることなんてないのだ。

深夜は交通が少なく快適だ。
深夜のタクシーと物流トラックの間を走り抜けると日常でない空気を感じることができる。
あまり多くの人と付き合うのは好きではないんだけど、毎日深夜に車内に一人きりの空間もどうだろう。

空気が夏の終わりを告げている。
夏の匂いではなくなってきている。
体で風を感じる乗り物は好きだ。

よく考えると、この乗り物に使うべき情報処理の多さを考える。
前と後ろと左右を見ながら遠近を計算しつつ両手を右足を操作している。
なかなかの伝達の作業だと思う。

真っ直ぐな国道を走っていると、そのままその道路がなくなるまで走りたくなる。
だけどいつも帰るのがめんどくさくなるだろうと、いいところで引き返す。
生活とは帰るべきところがあるから正常に回るものだ。

神様がもし悪戯をしたら、一瞬でこの命はなくなるんだろうと思って乗っている。
デニスホッパーみたいに、路上に吹き飛ばされて。
その時はきっとガソリンの香りが最後の記憶になるのだろう。

ただ鉄の塊に乗って、自分の命揺らしているだけ。

命は投げ捨てるもの。 馴れ合いは好きじゃないから誤解されてもしょうがない。

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