ニッチなジャンルといえど、シューゲイザーもいろんなアーティストがいるもんだ。
散々ここでマイブラマイブラ言っているんだけど、もっと掘り下げてみればまだまだ数多くいる。
シューゲイザーって、うるせえバックの音とそれに反した囁くようなウィスパーボイスで浮遊感とか陶酔感を味わうのが醍醐味だったりして、部屋の灯りを暗くしてイヤホンで堪能するってのが正装なんだけど、なぁそうだよな!?
これが正しいシューゲイザーのトビ方のススメ。
危ないお薬なんかやった時ないけどさ、やっぱだんだん慣れてくるんだよな。
もっと刺激の強いブツはねえのかって。
それで色々漁っているうちに出会ったのがAstrobrite(アストロブライト)。
90年代から活動を始めて、ラブライズクラッシングなどの数多くのプロジェクトを抱えているスコットコルツが、
94年に始めたソロユニットがこのアストロブライトだ。
まずこちらを聴いてみよう。
これ、シューゲイザーでありながらリズムもしっかり聴こえてきてノレるシューゲイズだ。
聴いていると爽やかな印象も受ける。
聴きやすいからこんなブツはもういらん。
いや、クールなシューゲイザーなんだけど、アストロブライトはこんなもんじゃないんだ。
いってみよう。
慣れていない方にはもしかしたら刺激が強いかもしれない。
けたたましい程のノイズである。
ノイズの洪水である。
誰一人予想していないイントロもクソもない、いきなりのノイズである。
まだ心の準備ができてねぇっての!!
ちなみにこの曲アルバム『Whitenoisesuperstar』の一曲目の『Whitenoisesuperstar』という曲なんだけど、
もちろん入手した時も、正装の暗闇イヤホンでスタートボタン押して聴いたわけよ。
そしたらいきなり一発目でこれだから、CDプレーヤーがイカれたか自分の頭がいよいよ気でも触れたかとマジで思った思い出がある。
それと、その前後の時期に酔っ払って家に帰ってきてそのまま眠りに着いた時があって、
その時目覚ましはCDコンポで設定していたんだけど、このCD入れていたこと忘れていて、
朝、アラームの時間になった時この曲がけたたましく鳴り響いて本当に『何事だよ!!』って飛び起きたからな。
なんだよこれ、心臓に悪りーよ!!
何やら調べてみると、4トラックのカセットMTRを駆使してギターを繰り返し重ねまくっているらしい。
もう何が何やら…ここまでくると音楽なの?ってほどだ。
ギターの輪郭などほとんどなく、何もかもが荒れ狂うノイズにかき消される。
しかし、繰り返しチャレンジしてその爆音の中に浸っているとなぜだか心が落ち着いていくのが分かる。
もしかしたら、我々が母親のお腹の中にいる時って、こんな気持ちだったのかもよ。