【生きる場所なんてどこにもなかった】でんぱ組.inc

世はアイドル戦国時代。
AKB48を筆頭にももいろクローバーZやモーニング娘、乃木坂46など、様々なアイドルグループが切磋琢磨しているアイドル界。
「会えるアイドル」がAKB48ならば、「週末ヒロイン」のももいろクローバーZ、アイドル界随一のビジュアルの良さを誇る乃木坂46とそれぞれの売りがある中で、でんぱ組.incは間違いなく異彩を放っている。

アイドル界の異物、それがでんぱ組.incだ。
なぜアイドル界の異物なのか?

まずはその楽曲だ。
アイドルといえばポップな曲調で恋愛の歌詞だったり、MVもアイドルが可愛く映るように意識していたりが定番だ。
しかし、でんぱ組.incは違う。このMVを見てほしい

恋愛のかけらもないじゃんか。
MVもアイドルが可愛らしく映るような作りをしていない。
「アイドル」よりも「エンターテインメント」を意識したMVの作りになっている。
曲も、アイドルが歌うような可愛らしい曲ではない。
激しくて、メチャクチャだ。
曲だけ聞いていたらアイドルが歌っている曲とは思えない。
これが、でんぱ組.incなのだ。
アイドルらしい曲よりも自分達らしい「ハチャメチャ」な曲を歌う、それがでんぱ組.incなのだ。
曲もこれなのだから、ライブで歌う時のパフォーマンスだって凄い。

これはでんぱ組.incがライブで「FutureDiver」という曲を歌った時の映像だ。
このダンスの激しさがすげー。
可愛らしいというのを全く意識していないパフォーマンス。

アイドルらしい「可愛らしさ」と真逆の存在なのがでんぱ組.incなのだ。
そんな彼女達自身はみんな「ヲタク」を公言している。
ゲームヲタだったりアニメヲタだったりコスプレヲタクだったり…。
今では日本でも大分受け入れられてきたヲタク趣味だけど、やはりまだヲタクに対して良い感情を持っていない人達もいる。
ヲタクである彼女達は、少なからず暗い過去を持ち心の傷を持っている。

そんな自分達の生い立ちを歌にしたのがこの曲だ。

自分達の過去を曲にして歌う。
自分達の傷を自らファンにさらけ出す。
アイドルは偶像だ。
ファンもアイドルの「可愛らしさ」や「清純」というイメージを好んでファンになる。
しかし、そんなアイドルの偶像を自らぶち壊し、「私達はこんなアイドルだ!」と偶像ではなく自分の真実を叫んでいる。アイドルなのに自分の良い部分も悪い部分も全てを隠さずにファンにさらけ出す。だから、でんぱ組.incはアイドル界の異物なのだ。偶像の世界で作られているアイドル界で、自分達の全てを隠すことなく公にしている。

「アイドル」でありながら「アイドル」じゃない。
それがでんぱ組.incだ。

正直、見た目もお世辞にも可愛いとは言えない。ブスだ。
好みの問題もあるが、6人全員がアイドルらしいルックスであると思える人はいないだろう。
そんな見た目もパフォーマンスもアイドルらしさのかけらもないでんぱ組.incがファンに強く支持され、今でもアイドル界の異物として輝いている理由は彼女達が自分の全てをさらけ出し、そんな潔い彼女達の全てをファンが受け入れているからである。

ブスでも、曲がハチャメチャでも、パフォーマンスにアイドルらしさのかけらもなくても、それでもいいじゃないか。
「アイドル界に存在する異物、でんぱ組.inc」をファン自身が積極的に受け入れ、支持している。
それだけの説得力が、存在感が、彼女達にはある。

今後も沢山のアイドル達が登場してはアイドル界のトップを目指し切磋琢磨することは間違いない。
そんなアイドル界の中ででんぱ組.incは唯一無二の「アイドル界の異物」として異彩を放ち続けることだろう。

命は投げ捨てるもの。 馴れ合いは好きじゃないから誤解されてもしょうがない。

コメントを残す